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広島大学教育学部卒業。 読書・昼寝・ゲーム・カードゲームなどを趣味とする。 RIP SLYMEが好き。宮部みゆき・東野圭吾・星新一・夏目漱石・小川洋子が好き。 最近数学・宇宙論・翻訳などに興味がある。 アニメ・声優オタ

2011年5月15日日曜日

キャリア教育・職業教育答申

今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)

勉強した感を残すための試み。自分の解釈に基づく点もあり、その点では内容をゆがめてあるところもある。答申の内容に関して知っておこうとされている方は、以下リンクより本物を読まれる事をお勧めします。

http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2011/02/01/1301878_1_1.pdf

<諮問>

まず、本答申が基づく諮問を以下にまとめる

「国際化・少子高齢化などの社会変化において、自立した人材の育成が求められる。その一方、フリーターなどの増加といった問題から、学校から社会・職業への移行が円滑でない事がうかがえる。そんな中、平成187月に閣議決定された教育振興基本計画の「取り組むベき事項」として「キャリア教育・職業教育の推進」が挙げられた。これらを踏まえ、キャリア教育の在り方の検討を行う必要がある。」

<答申>

以下は、本答申のまとめである。

1. はじめに

本答申は、平成18年改正の基本法におけるキャリア教育にかんする提言を受け、各界から集まった委員の経験の下、人々の生涯にわたるキャリア形成を支援する観点から、学校におけるキャリア教育の在り方についての審議である。

(幼・小・中・高・大など)各学校段階でのキャリア教育の方針に併せて、さらなる学びを希望する学生・社会人への改善方策の提言もしている。また、教育界・産業界などの壁を越えた取り組みの必要性も網羅的に提言している。

2. 背景と経緯

2.1. 背景

以下、三点の項目に分けて述べるが、それぞれの項目は互いに関係し合っているため、重複する項目もある。

2.1.1. 生徒・保護者

職業に関する不十分な情報提供や、将来の見通しの立てにくさが、将来のための学習という意識を低下させている。また、若者の社会性・労働意欲の低下が問題視されているにもかかわらず、企業の人材育成が不十分であるという悪循環がある。

2.1.2. 社会情勢

グローバル化・知識基盤社会・科学技術の発展などによる、求められる技能や人材の多様化や、第一次・第二次産業への就業者の低下とそれに伴う第三次産業就業者の増加が起きている。また、雇用情勢の悪化が引き起こす非正規雇用の増大が、労働者の高齢化による後継者問題や人材の能力低下の問題を助長している。

2.1.3. 教育機関と企業

新卒の雇用情勢の悪化や、それによる非正規従業員の増加、さらには若年無業者が増加している。加えて、就職活動の早期化・長期化などの問題もあり、いちど非正規の雇用を受けた後に再度就職活動を行う事が困難になってきている。また辞職の懸念・不景気から、企業側に、人材育成を行う余裕が無くなっている。

2.2. 経緯

2.2.1. 政府の対応

大学と職業の接続の在り方についての提言;キャリアカウンセリングなどの相談支援・奨励金の創設・「雇用意欲の高い中小企業と新卒学卒者等のミスマッチ解消」の取り組み・卒業後三年以内の未就業者の新卒枠の拡大・早期採用選考活動の抑制などによる支援など。

2.2.2. 課題

○特別支援学校を卒業した人たちの社会参加を支援したり、その環境を整えたりすること。

○少子高齢化・グローバル化における労働力人口の減少に対応すべく、キャリア教育や、大学における専門的知識・技術の教育を充実させるなどして、現在の学習を将来や将来の仕事との関連を意識させること。fmfmφ(. . )

○職業・進学についての情報の提示・アドバイスを充実させ、就職・進学に関する不安を緩和すること。

3. キャリア教育の在り方と課題

3.1. キャリアと職業教育

[キャリア]

人は、人との関わり合いの中でそれぞれの役割を果たしている。そのような環境において、自分らしさを形成していく。この積み重ねを「キャリア」と呼ぶ。そのような価値観や態度を身につけさせるのが、キャリア教育である。したがって、「職場体験すなわちキャリア教育」とは成りえない。キャリア教育は、生涯を通してなされるべきである。

[職業教育]

職業教育とは、専門的な知識、技術の育成である。しかしその専門的知識や技術の習得のためには、基礎となる能力が必要である。したがってこれに関しても、キャリア教育と同じように、生涯を通してなされるべきであるという事が出来る。

3.2. キャリア教育の意義と方向性

3.2.1. 意義

我々は仕事を通して、自分の力を発揮し、社会に貢献することが出来る。またその中にも、やりがい・収入・社会への帰属感・自己の成長など、個人個人によって様々な価値を見出すことが出来る。それを教える事に、キャリア教育の意義がある。

3.2.3. 方向性

就職や進学に必要な力などを明確化する必要がある。具体的には、「コミュニケーション能力」・「粘り強さ」・「課題発見・解決能力」・「変化への対応能力」・「協調性」・「判断力」・「企画・組織力」・「自己管理能力」などが挙げられている。これらを、5つに分けて表示しているので、それを提示する

○基礎的・基本的な知識・技能
○基礎的・汎用的能力

○論理的思考力・創造力

○意欲・態度及び価値観

○専門的な知識・技能

3.3. 各学校段階

ここでは、高校・大学に関してのまとめにする。それぞれのまとめ方は、答申においても違っているため、ここでも別々の形でまとめる。

○高等学校(特に普通科)

[現状]

進路を不安に思う生徒が多数を占め、さらに高校までに職業を意識したことが無い大学生もいることから、将来を上手く思い描けていない事がうかがえる。大学進学も、モラトリアムを謳歌するためという場合が比較的多い。一方、職業について考えている学生は、比較的しっかりした将来設計をしている。つまり、高校卒業前までに職業に対する意識を持たせることが大切であると言える。

 [指針]

自己の在り方・生き方を考え、主体的に進路選択が出来るよう、学校の教育活動全体において組織的・計画的な進路指導が求められる。

具体的には、理解が追いついていない生徒への対応し、学習意欲を向上させる。将来のキャリア設定を自ら考えさせる。社会的・職業的に自立出来る能力の基盤を作る。キャリア形成に必要な知識を、教科・科目をとおして理解させる。卒業生・地域の人らとのインタビューを通して自己の適性を判断させる。以上の活動を通して価値観を形成するなどある。

○大学・短期大学

[キャリア教育]

教育課程の内外を通して社会的・職業的自立に向けた指導のための体制の整備・教育課程上の工夫が求められる。

[職業教育]

焦点を置く人材像・能力を明確にし、学習のニーズに答えた実践的教育のさらなる展開が求められる。

これ以下、上に挙げた内容を若干具体化したものや、具体的な方向性などが書かれているため、まとめると同語反復になってしまいそうなのでここでやめる。

<感想>

自分の事は棚に上げるようだが、冗長な文章が目立った。また、具体策の提示もそれほど具体的でないような印象を得た。それはきっと、お役所のいろいろな制約が関係しているのだろうと思う。しかし一方で、興味深い内容もある。いかに必要な内容だけを効率よく拾い読みしていくかが カギであるように感じた。

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