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広島大学教育学部卒業。 読書・昼寝・ゲーム・カードゲームなどを趣味とする。 RIP SLYMEが好き。宮部みゆき・東野圭吾・星新一・夏目漱石・小川洋子が好き。 最近数学・宇宙論・翻訳などに興味がある。 アニメ・声優オタ

2011年5月6日金曜日

もしかして:警察 無能

我孫子武丸(1995) 『人形は遠足で推理する』


1.「物語の構成・あらすじに関して」、2.「作中のあるテーマに関して」、3.「感想」を、簡単にまとめる。

1.構成・あらすじ
幼稚園の遠足の途中で起きたバスのハイジャック事件。その裏にあるもう一つの事件を人形が推理する。
『人形はこたつで推理する』の続編。とはいえ、どちらかだけでも内容把握に支障はなし。

2. 警察
「おい、おめえら。おめえらいつから裁判もなしで人殺しができるようになったんだよ。(後略)」(p.142)
「おれが刑事ならやっぱり信じねえだろうな。こんな奴。」(P.159)
「あんたが指揮してるのか?」「いや。まだ上がいる。」「あの、スピーカーで喚いてる奴か?」(p.173)
など、警察に対して批判的になっている個所がちらほら見られる。
ただし、この著者がまったくのアンチ警察ではないことを断わっておく。警察の内部ではもちろんまともな人もいるし、そういうまともな人も描かれている。ここで問題となるのは、幸か不幸か警察という「組織」のトップの座に居座ることになったノータリン達である。

本書でも、上の“間違った”指示や、護身的な態度、断定的な態度にイライラを隠せない刑事の葛藤がほんの少し書かれてる。(p.208)

3. 感想
3.1本書購入にあたって
人形が事件の推理をするという、僕にとってはとても新鮮な内容でした。この本を買う時に連想した小説は、宮部みゆきさんの『長い長い殺人』でした。
『長い長い殺人』は、語り手が財布という作品です。
しかし、本書(人形は・・・)の語り手は「わたし」でした。思っていたのとは違いましたが、“ものに喋らせる”のにも色んな方法があるんだなとおもいました。

3.2. 「2.警察」で述べた組織に関連して
上からの指示との葛藤という点に関しては、教師の、指導要領と現実との葛藤に置き換えてみることも出来るように思います。今受けている、柳瀬先生の授業の中でも触れられた事ですが、「大切なのは、教師一人ひとりがしっかり考え行動すること」に尽きるのではないかと考えます。漠然とした言い方なので、ピンとこないかと思います。この授業に関しては、友人の奥君・藤田君(五十音順)が、それぞれのブログでまとめや振り返りを載せているので、そちらをご覧になってください。

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