自己紹介

自分の写真
広島大学教育学部卒業。 読書・昼寝・ゲーム・カードゲームなどを趣味とする。 RIP SLYMEが好き。宮部みゆき・東野圭吾・星新一・夏目漱石・小川洋子が好き。 最近数学・宇宙論・翻訳などに興味がある。 アニメ・声優オタ

2011年5月7日土曜日

教職志望者のための都道府県別説明会

5/7(土) 広島大学にて、教職志望者に対する説明会が行われましたので、その内容と感想をまとめます。

この説明会は、
①全体会
②県別分科会
に分けられていたため、それぞれについてまとめます。


1. 全体会
教育委員会の方(?らしきひと)が、各都道府県(広島・四国(高知を除く)・九州)から一人ないし二人ずつ来られ、お話しをされました。主に、県が求める人材についてのお話しでした。各県によって様々ではありましたが、中には共通する項もあり、全体をとおしてまとめると大きく以下の四つの要素に分けることが出来るように思います:授業力、コミュニケーション力、教育力、人間力です。

1.1. 授業力
やはり、どんなに人柄がよくても、授業が出来なければいけないようです←。また、単に授業が上手いだけでなく、その教科の専門性が高いこと・子どもと共に学び続ける事を生きがいとすること、等も重要な要素であるとのことでした。また、「佐賀」では、部活の指導が出来ることもプラスになるようです。

1.2. コミュニケーション力
人間関係形成能力という言葉を使われた方もいらっしゃいました。「生徒」との関係を築いたり、「同僚」との関係を築いたり、「保護者」への対応をしたりする能力の事です。社会性と言う事も出来ると思います。また、他の職員と協力する、と言う点においては、「組織力」と言う事も出来ると思います。

1.3. 教育力
教育において大切なのは人づくりであります。広島の方は、「人間の基本を作る」という風に言われました。具体的には、「10年後の子どもの姿を想像する(福岡)」、「認め、褒め、励まし、伸ばす(熊本)」、「複雑な背景を持つ子どもを教える(鹿児島)」等ありました。そして、これらの達成に必要なのは、「教育に対する・子どもに対する情熱である」という風に、ほとんどの県の方がおっしゃっていました。

1.4. 人間力
人間力と言いますか、要するに性格・雰囲気の事です。「新たなものに積極的に挑戦する意欲(広島)」、「明るくて、元気である(愛媛)」、「変化に対応する柔軟性(大分)」などありました。中でも香川の方はこの点に重点を置いてお話しをされていて、三点挙げられていました。「①正直さがにじみ出る人」・「②歯切れのよい人」・「③スピード感のある人」とのことでした。

※以上にあげたまとめは、あくまでも全体のまとめであり、ある都道府県では言及されなかった点も含んでいます。



2. 分科会(広島)
分科会は、広島県のところに参加しました。ここでは、1.求められる教師像、2.集団面接に関して、3.模擬授業に関して、4.学校の日々の授業に関して、の四点に関してのお話しを頂きました。

2.1. 求められる教師像
ここでは、四点述べられました。
2.1.1. morality
第一に、「高い倫理観と、豊かな人間性」が挙げられました。教員の不祥事などもあり、教員のモラルが問われているとのことでした。一般の企業に比べれば、教員はなかなか優遇されているし、労働の条件も悪くない、そのため、そこに甘んじて堕落してしまうのではないか、とのことでした。また、東日本における天災さ人災の中、教育の役目は何か、というお話もありました。曰く、「どの人間にも未来は残されて」おり、教育とは「人間の可能性を切り開くもの」であるとの事でした。
2.1.2. responsibility
第二に、「子どもに対する愛情と、教育に対する使命感」が挙げられました。学校を変えるのは、実はそんなに難しい事ではないというお話でした。学校を変える手順を、次のように提示されました:先生の行動を変える→生徒の行動を変える→学校が変わる、というものでした。例えばあいさつにおいても、まずは先生が生徒に対して挨拶を心がけることからはじめることがきっかけとなって、生徒が次第に挨拶をするようになり、「あいさつの良くできる学校」に成長していく、との事です。そう言う点において、子どもや教育に対する情熱をもって臨んでほしいとも言われました。
2.1.3. speciality(specialty)
第三に、「専門性」が挙げられました。年々、教員採用試験の受験者の学力が落ちている現状を示唆しながらのお話しでした。
2.1.4. flexibility
最後に、「社会や子どもへの柔軟な対応」が挙げられました。子どもや、その保護者に対して柔軟な対応をしたり、学校の問題に素早く対処したりする能力です。また、保護者や問題への対応は、一人で背負い込むものではなく、他の職員と連携して行うものであるという点から、コミュニケーション能力という事も出来ると思います。

2.2. 集団面接
集団面接では、話し合う議題に関する解答を求めているわけではない、ここで大切なのは、自分が誠実であり、前向きであることをアピールすることだ、という風におっしゃっていました。また、面接に臨むにあたってのポイントを二点提示されましたので、ここに紹介します。
2.2.1. 事例を用意する
現役生にとって、非常勤講師と一緒に受けるこの面接でネックになるのが、経験値であるとの事です。その差を埋めるには、ネットなどから事例を引っ張り出しておくとよい、との事でした。
2.2.2. 間違いは恐れるものではなく、認めるものである
間違った事を言ってしまうのではないか、とびくびくして、発言せずに終わってしまうのはもったいない。間違ってもいいから、積極的に、協力的に話し合いに参加するべきだ。もし間違いを指摘されたら、その場で素直に「確かにあなたのご指摘通り私は間違っていました」と認めればいい。大切なのは、自分の誠実さ・前向きさをアピールすることだ、というような内容のお話をされました。

※しかし、事例を用意すべきだ、と言う点から、「素っ頓狂な解答はあまりよろしくないのでは」という事は、もちろん考えられる。何事もバランスということだろうか。



3. 模擬授業
まず最初に、教育センターが出す「一人一人にわかる授業」のp.1~11を読め、との事でした。模擬授業の内容に関しては、20分程度しか与えられないため、導入に力をいれて作成せよ、導入がすべてだ、というお話をされました。また、試験官を生徒役に行うという点に関しては、試験官を本当の生徒のように扱い、自らは本当の先生で、しかもベテランの先生になったような気持ちで臨む事がポイントだそうです。教師らしさを見せることが重要だとの事でした。



4. 日々の授業
これは、現場の実際のお話しでした。「なぜ学力が付かないか」という命題についてお話しされました。その原因として、「家庭学習の不足」を挙げられました。学力とは、とりもなおさず自主学習である、との事です。実際の方法としては、やはり日々の宿題が挙げられました。生徒としては、「やれ」と言われても何をしてよいか分からない、という状況なので、先生の側から働きかける事が重要であるとのことです。しかし、単に宿題を出せばよいのではありません。「次の授業に関係のある内容」であり、「生徒に合ったレベル」である必要があると説きます。具体的には、前者は(英語においては)単語帳を購入するのではなく、次のLessonに出てくる単語を覚えさせるなど、後者は内容が生徒に合うように、宿題プリントをレベル別に三種類(上級、中級、初級など)用意して、生徒に選ばせる、というのが挙げられました。


このまとめは広島県に関することではありますが、分科会後に宮崎県の友達との話をしてみると、多少の違いこそあれ、一致する点も多々あったような印象を得ました。やはり人を見ると言う事に関しては、大体においてどの都道府県にも共通する項があると言う事ではないでしょうか。


以上、貴重なお話しを稚拙な文章にまとめたことで、本来の受けるべき感銘などは無くなってしまったかもしれません。その点におきましては、一学生の学習の機会としてのまとめであると御理解いただきたく存じます。

0 件のコメント:

コメントを投稿