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広島大学教育学部卒業。 読書・昼寝・ゲーム・カードゲームなどを趣味とする。 RIP SLYMEが好き。宮部みゆき・東野圭吾・星新一・夏目漱石・小川洋子が好き。 最近数学・宇宙論・翻訳などに興味がある。 アニメ・声優オタ

2011年7月24日日曜日

気づかれない小さな仕掛け

志村けん(2002) 『変なおじさん 【完全版】』 新潮文庫



本書に関してや、読んでの感想などを恣意的にまとめる。


1. 本書について
本書は、日経BP社の『変なおじさん』(1998)と、『変なおじさん リタ~ンズ』(2000)を合本にしたものである。著者の「ドリフに入ろうと思ったきっかけ」・「理想のコント像やコント観」などが書いてある。合本であるためか、一冊を通して何度か同じことが繰り返し書いてあったり、細かい流れが無いことなどがある。一方、少しずつ読みきることができるので読みやすいのかもしれない。ドリフファンや志村けんのコントのファンには読んでいて非常に興味深い本である。


2. 内容
「コントにこだわってきた」「コントしかできない」という"まえがき”から始まり、「ドリフのメンバーになるまで」「全員集合時代」「バカ殿様」「お笑いについて」「気になる人・お世話になった人」「自分のこと」など、内容は本当に様々である。また、最後の解説には「吉田拓郎」。志村けんの芸人としての生活や人間関係がちらちらと見えている。


3. "良い”コント
本書中に、志村けんのコント観についての記述があったので、それを三点にまとめる。

3.1. グループで作るコント
コントでの笑いは、個人個人が取るのではなく、全体で取りに行くものであるという。でしゃばって目立つ・笑いを取るのではなく、「自分の持ち場でちゃんと目立てば、それでいい」というのが著者の考えである。(P.74) このことは、「ONE FOR ALL」という言葉でも表されている。(PP.181-182)

3.2. 構成
 著者は、コントには順番があるという。「おもしろいコントをダーッと並べ」るのではなく「並べる順番というか計算」、つまり、「動きのコント」や「しゃべりで笑わせよう」という「笑いのパターンをどんどん変えて、しかし見ている人にはそれと感じさせないで、リズムよく見せてい」くという「バランス」が大事であるのだそうだ。(PP.133-135, 194) 
 また、台本作成の段階で『「こんなことやろうか」と考えた上で、さらに台本にしてくるときには「こんな言い方もできます」』という「プラスアルファ」などを事細かに設定すること、「ヘタすりゃ見逃しちゃうような小ネタをいっぱい入れる」ことにより「2、3回見ると、こんなこともやってる」という発見があって「何度でも楽しめる」ようなモノにすることが大切であると説いている。(PP.162, 250)

3.3. 自ら楽しむ
コントをやる人間の真剣さが伝わってしまっては面白くない。芸人も楽しむことが必要であるという。そのため著者は、「自分が好きな人を、まずゲストに呼んだり、レギュラーに加えたりする」そうである。(P.153)


4. 終わりに ~本書を読んでRIP SLYMEを想う~

 「見るたびに発見があるほどコネタを仕込む」というのが挙げられていたが、これはRIP SLYMEの歌にも見られる特徴ではないかと考えた。歌詞を見ずに聞いているだけでも色んな仕掛けに気付くし、歌詞を見て初めて気づく仕掛けもある。また、「グループの仲の良さ(グループで作る)」という点も備わっている。また、彼ら自身、とても楽しんでいるように見える。RIP SLYMEに関する記事
 こうして見てみると、コントも歌も、ひいては大抵の事に置いて、これらの「構成・団結力・楽しむこと」というのが大切なように思えてくる。

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