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広島大学教育学部卒業。 読書・昼寝・ゲーム・カードゲームなどを趣味とする。 RIP SLYMEが好き。宮部みゆき・東野圭吾・星新一・夏目漱石・小川洋子が好き。 最近数学・宇宙論・翻訳などに興味がある。 アニメ・声優オタ

2011年6月19日日曜日

H23 広島県教育資料 3/7(第二章)1/3

学校経営改革の推進

~是正指導の徹底~

1. 是正指導

1.1. 文部省是正指導から今日までの経緯

1.1.1. 三年間の成果と課題

【成果】

県民の理解強直を得て、勤務実態の是正・教員としての自覚が見られるようになり、「法令に則って実施する公教育」の確立に向けた市町村教委・校長などの一体的な取り組み・指導要領に基づいた指導実践及び研究の活性化が見られた。また、校長の権限が確保されるにともない、校長を軸とした組織的な運営が行われるようになった。

【課題】

学校運営に問題があり、教員の主体的な活動の展開が出来るような環境作りが必要な学校もある。

1.1.2. 是正指導報告書に対する文部科学省からの指導事項

その改善を評価するとともに、これからも継続した是正指導とその報告の継続を求める。特に、開かれた学校の確立を重視し、教育の中立性を確立すること。

1.1.3. 文科省是正指導の位置づけと対応方針

教育の基盤づくりとしての是正指導である。教育の中立性・公開性を重視し、教委・校長が十分な連携をとって、関係者の理解を得られるよう努める。課題の改善と報告の継続を心がける。

1.1.4. H13 6月(文科省への報告)以降の課題

中立性・授業時間数の確保に課題がある校がある。これらに対して、ヒヤリング・文科省への状況の報告を促進するなどを通した現状の把握と是正を徹底する。

1.1.5. 効率小中学校における授業時数確保に関して

授業時数確保に関しては、改善しつつあるという報告があったにもかかわらず、未だ授業時数の不足が見られる。学校教育法施行規則が定める時数に従っていないことで、十分な学力の定着がなされない可能性がある。これに対して今後、教委を通して各校に改善を促すとともに、問題の原因の把握・指導を徹底する。また、新教育課程が始まる前に、指導計画の早期立案を訴えかけ、年度末にはその実施状況について報告をさせる。

1.1.6. 課題

「国歌斉唱」・「人権教育」・「道徳教育」・「国家の指導」・「勤務時間」・「主任手当」・「議員会議の運営」・「学校管理」・「ホームページ作成」・「教育の中立性」・「小中高の授業時数」等に課題があり、それぞれにしかるべき(特記する必要もないような)対策が立てられている。

1.1.7. 是正指導の内実化に係る課題

報告に漏れた課題や実情があることが判明した。内訳は以下のとおりである。

「勤務及び勤務時間」・「職員会議の運営」・「職務分担」・「主任制の機能化」・「学校運営に係る書類作成」・「人権学習」・「指導要録の記入」

1.1.8. 内実化に向けての実態調査

主任手当・主任制の徹底・学校評価・人事評価など一部課題があるが、概ね良好。

1.2. 是正指導の内実化に向けて

1.2.1. 学校運営組織の見直しに係る国の動向

a) 校内組織・運営の在り方

校長の方針のもと、責任の所在を明らかにする等その透明性を確保し、地域家庭との連携を強化しつつ円滑に行われるべき

b) 校長のリーダーシップ

リーダーシップを発揮できる環境:組織体制・スタッフ機能の重視・保護者の意向を反映する仕組み・支援と補佐の機能、を充実させる。また、校長に求められる資質は次のとおりである。「教育に関する理念・見識を持ち、状況・課題を把握しつつ行動できる。また、教員の意欲を引き出す、関連機関との連絡・連携を適切に行うなど、組織的な学校運営を行える」

c) 学校教育法施行規則・地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正

H12の一部改正により、校長の職務を円滑に行うため職員会議をおける事が規定された。また、校長の求めに応じ、学校評議員は学校の運営に関する意見を述べることが出来る。さらに、教委は、その所管の学校の運営に関して協議する機関という立場で、学校運営協議会をおくことが出来る。以上の事で、コミュニティ・スクールの指定が可能になった。

1.2.2. 学校運営組織の見直しと校長の権限の確立に係る本県の取り組み

是正指導や中教審を中心に、見直しをしている。

a) 学校運営の適正化

信頼される公教育を目指して、教職員の勤務管理・職員管理・職員会議・主任等の命課などしてきた。この中で特に、主任の命課については、次のように指摘している。「主任は、円滑かつ効果的に展開するために重要な役割である。主任には、しかる知識を持ったものを、年度の初めに速やかに命課することが求められる。また、十分に機能するように指導をする、関係のない役割は与えないなど、円滑な運営が出来る体制を整える。」

b) 職員会議等の既定の整備など

【職員会議】…既出。よって省略

【主任制】…職務内容の明確化する・教委が主任決定を承認するなど、円滑に進める工夫。

【学校評議員】…地域の意向を把握・反映し、その協力を得る。また、学校としての説明責任を果たし、地域に開かれた学校を作るためのもの。

【主幹教諭】…校長・教頭のサポート、公務の整理、生徒の教育を司る、といった役。

【指導教諭】…教育を司るとともに、他の教員の指導の改善に向け、指導や助言を行う。

1.2.3. 是正の確実な定着

主任制の機能化・企画委員会や運営委員会、公務運営会議等の活性化(校長の考え方の浸透)・学校としての主体性の確立(中立性・公開性)、の三点に注意して、今後取り組みを続けていく。

2. 教職員の義務

全て職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当たっては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。

職務遂行に当たっての義務「職務上の義務」と、職務の内外を問わず守るべき義務「身分上の義務」とあり、地公法において前者は「法令等及び上司の職務上の命令に従う義務」「職務に専念する義務」があり、後者は、「信用失墜行為の禁止」「秘密を守る義務」「政治的行為の制限」「争議行為の禁止」「営利企業等の従事制限」がある。


2.1. 職務の遂行に伴う義務

2.1.1. 法令等及び上司の命令に従う義務

法令に基づく行政と、組織としての一体性を担保するためのもの。職務上の命令には、「職務遂行について」と「職務そのものではないが、職務の遂行に関連しているもの」とある。法令に加え、地方の条例や規則、また、指導要領にも従わなければならない。

2.1.2. 職務に専念する義務

休職・停職・育児休業・大学院修学休業・研修・休日・休暇は例外。

【是正指導に関わる事例】

a) 国旗掲揚・国歌斉唱の実施

これらをしなかったとして、校長の懲戒処分を行った例がある。

b) 確認書・覚書などの違法性

管理運営事項とは、事務処理に関するものであり、職員の介入を許さない。それを勝手に主任の命免に関してなど書き加えたりすることは、校長の責任と権限に制限をかけるものであり、法令違反として是正をおこなった。

c) 主任手当の拠出

主任制度の趣旨に反するものであるため、全教職員にその意義について周知するとともに、主任には、制度を理解しているものを充てるよう指導している。

d) 勤務時間及び勤務の管理

不適切な時間に勤務を終了している実態や、勤務時間中に学校外に出ることを校長が把握していない例がある。また、時間外勤務に関して「回復措置」として勤務時間の短縮など不適切な扱いがあった。時間外勤務に関しては「適切な配慮をする」とされているが、条例・規則に規定されていない形での措置はありえない。

e) 任意団体の業務に従事するための出張

恒常的に行うのはよくない。

2.2. 公務員としての身分上の義務

全体の奉仕者としての立場から求められるものである。

2.2.1. 信用失墜行為の禁止

非行によって、その職全体の信用を傷つける行為、不名誉となる行為をしてはいけない。い。また、一般市民より高度な行動規範が求められる。

2.2.2. 守秘義務

知りえたことは、教員を辞めてからも口外してはならない。

2.2.3. 政治行為の制限

政治的に中立であれ。政治教育・政治的活動・選挙運動は禁じられている。またこれらの範囲は、勤務地域のみならず、全国に及ぶ。もちろん、勤務時間の内外に依らず制限されるべきものであり、具体的には「機関誌の配布」「候補者のポスター・ビラ等の配布」が禁止されている。また、公務員が立候補することは制限されている。但し、「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上必要である」

2.2.4. 争議行為の禁止

ストライキの禁止。円滑な運営を阻害するから。

2.2.5. 営利企業等の従事制限

専念する義務から、営利行為は禁じられている。また、営利企業等に従事する場合、教委の許可を受けることが義務付けられている。これらは、「職務の公正の確保」「職務専念義務の確保」「職員の品位の保持」の三点に集約される。

【教育公務員の場合】

本務の遂行に支障がないと、任命権者において認める場合可能。国立・公立の教員についてもそう。

【その他留意点】

あくまでも本務の遂行に支障がない場合であり、職員の権利ではない。

2.3. 職員の服務規律の確保

2.3.1. 全国の懲戒処分の状況

懲戒処分を受けた教員数は減少しているが、訓告を含めると増加している。体罰によるものは若干増加し、わいせつ行為によるものは減少している。

2.3.2. 本県における服務規律の確保に向けた取り組み

【不祥事全般:体罰・セクハラなど】

H14に、「広島県教育関係職員倫理要項」を定め、指導の徹底を図ってきた。また、教員の自覚を促す・懲戒処分の指針を策定するなどして非違行為の再発を防いでいる。また、不祥事防止のため「生徒指導のてびき」や「体罰防止と適切な生徒指導を進めるために」、「セクシュアル・ハラスメントの防止等に関する基本方針」等を作成し、体罰や現場での性的な言動など、不祥事の根絶を目的としている。

【特にセクハラに関して】

セクハラ問題の早期解決、拡大防止のため、相談窓口の設置なども通知している。

【専門家の介入】

さらには、専門家の見地からの対策として、「信頼される学校・教職員であるために~教職員の不祥事根絶に向けての提言~」がまとめられ、教職員の規範意識・学校の不祥事防止体制・相談体制の三つの柱の確立がすすめられている。

【携帯電話】

近年では、携帯のメールによるセクハラも見られる。生徒とのアドレスの交換などを制限する対策が取られている。

【教育に関わるものとしての資質】

社会人として法令の厳守・専門的知識・豊かな人間性と深い教育愛・使命感が求められる。そうしたうえで、全体の奉仕者として職務への専念が求められる。これからも地域保護者からの期待・信頼に沿えるよう、万全を期さねばならない。

3. 学習指導要領に基づいた指導

指導要領は、法令上の根拠に基づくものであるため、各学校の指導はこれに基づく必要がある。

3.1. 指導要領に基づいた教育課程の編成

我が国の学校制度は、日本国憲法の精神に則った種々の定めがされている。学校教育は、これらの法令に則って適正に行われるべきである。したがって、教育課程の編成および実施にいたっては、指導要領に則り、且つ、創意工夫に満ちた活動の展開が必要。

3.2. 教育課程編成について

次に挙げる点を達成するように編成すべきである。

3.2.1. 教育課程編成の主体

教務主任をはじめと知る各主任を中心として、それぞれが公務を分担している。この組織を活かし、各教員の研究を重ねるとともに、教育課程全体のバランスに配慮しつつ、創意工夫を加えて編成することが大切である。このとき校長は、責任者として指導性を発揮し、家庭・地域との連携を図りつつ、学校としても統一があり一貫した教育課程の編成が必要。

3.2.2. 教育課程編成の原則

教育基本法・学校教育法・学習指導要領に従い、政治・宗教教育に関しては教育基本法に従わなければならない。また、調和のとれた人間を育成するため、地域・学校の実態・発達段階・特性を考慮すること。このためには、家庭・地域社会との密な連携が求められる。つまり、地域を理解し、地域に理解される学校であることが大前提である。

3.3. 指導要領の法的性格

学校教育法・学校教育法施行規則で定められていることから、権利義務に関する「法規」としての性質を有するとされる。

cf) 学校教育法48条(中学校)52条(高校)、学校教育施行規則74条(中学校)84条(高校)。また、指導要領の法規としての性質に関する判決例も挙がっている。

3.4. 学校における国旗及び国歌の取り扱い

愛国心を持った生徒を育てることが、国際社会において信頼される日本人の形成に繋がる。


H23 広島県教育資料 3/7(第二章)2/3 に続く


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