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広島大学教育学部卒業。 読書・昼寝・ゲーム・カードゲームなどを趣味とする。 RIP SLYMEが好き。宮部みゆき・東野圭吾・星新一・夏目漱石・小川洋子が好き。 最近数学・宇宙論・翻訳などに興味がある。 アニメ・声優オタ
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2023年7月2日日曜日

著作権フリー 英文 短編 英語

 英語の授業で使っていただけそうなオモロい英文を作文したので、備忘録ついでに、日本語訳と解説を書き留めます。なお、文法のミスがあったりするところはご承知の上ご覧下さい。


ハロウィーンのキャラクターについての英文です。イラストがあって、それについて書いている、という状況だと思って下さい。


1.ドラキュラ

 Do you know him?  Recent studies show that they are real.  Actually, my eyes saw him.  Can you believe me?   Unbelievable things can happen.  Look into my eyes, and you will know if this is the truth or not...  And, of course, this is a lie!

こいつ知ってる?最近の研究では、実在するって言われてるらしいぞ。実際、僕もこの目で見てるんだよね。僕のこと信じられる?信じられないようなことって、世の中にはあるものさ。僕の目を見て貰えば、これが本当か嘘かわかってもらえるさ… それでね、もちろん、嘘でーす!


解説

使用されている大文字だけを読むと、Draculaとなる。my eyes saw himとか、へんな言い回しはそのため。


2. 狼男

For so long, I have been here: so long that I almost forgot what I was doing.  The last thing I can remember is that children were standing right in front of me, and my both arms reaching out for them, and then I heard screams of fear, and joy...

The doctor says that I was out under the sun for too long in a wolf-like costume.  I would never do this kind of job again.

とても長い間、わたしはここにいる。長すぎて、何をしていたかすら忘れてしまいそうなくらいに。私の最後の記憶では、子供たちが目の前にいて、そちらに向けて私が両腕を伸ばしており、それから、恐怖と喜びの叫び声が聞こえていた。。。

医者がいうには、私は炎天下に長く活動しすぎたようだ。オオカミの着ぐるみを着て。もうこんな仕事、二度と引き受けない。


解説

なーんだ、これ着ぐるみか!と思ってもらうために、不穏な始まり方にしたかった。長くいた、と最初にあるのは、病室。そこでの回想は、子供達に何かを配っているのか、脅かそうとしているのか。恐怖と喜びの叫び、とあるが、「子供の恐怖と、狼男の喜びの叫び」と、読んで欲しかったのだが、この辺が改善の余地あり。実際は、着ぐるみにビビってる子の恐怖と、着ぐるみに喜んでいる子の喜び。


3.おばけ(ghost)

I am flying in the sky.  When I talk to birds, they go away.  So, I decided to go down to the ground.  First, I tried to touch a dog, but it waved its tail and I was blown away.  Next, I went to a man.  I tried to touch him, but my hand went through him!  Moreover, my hands and even my body went through everythieg I attempted to touch.  I was really surprised that everything was a ghost!

僕はいま空を飛んでいる。鳥に話しかけると、みんな逃げていく。だから地上に降りることにした。まずは犬に触れてみようとしたんだけど、あいつが尻尾ふるから飛ばされちゃった。次に、男の人の所にいって触ろうとしたんだけど、僕の手はその人をすり抜けたんだ!しかも、僕が触ろうと思ったもの全部、両手どころか、僕の体まですり抜けちゃうんだよ。本当に驚いたね。まさかみんなお化けだったなんて!


解説

いや、おまえがお化けなんだろ。というオチなので、自分がお化けだと気づくタイミングをたくさん取り入れた。飛んでること、地面に降りた時に足が地面につかないであろうこと、尻尾の風で飛んでること、だれもこの人の存在に反応していないこと、など。また、犬や鳥の時は、性別の描写がないため、このお化けの設定は「おそらく、元人間。自分がお化けになった理由にも気づかないくらい呑気な奴。しかも、未だに気づかないまま、鳥に無視されながら呑気に空を飛んでいる奴」

一文目の進行形、二文目の現在形は、意図的(というか、オチに向かって書く中で、あえて意味を持たせるようにした)。

「今飛んでるよー。ふだん鳥に無視されるんだよねー。だから試しにこんなことしてみたんだけど、びっくりみんなお化けだよ。さて、いつになったら生きてる鳥に会えるんだろうな。」

みたいな独り言を読んでいる感じ。


 おわりに

解説とか知ったような事をやっていますが、どう解釈しようが自由です。自分があとで見た時に、「なるほど、そんなことあったな」とか、「甘いなーこういう解釈もできるじゃん」みたいな事をして楽しむためのものです。


2022年11月5日土曜日

中学生のよくある間違い 「勉強できる」

 「勉強できる」を、

I can study English.

としてしまう生徒がおおい。日本語話者としては当然かもしれないが、先日、英語の教員がこの間違いを指摘できなかったので、割と根深い問題だと思った。どう説明しようか、と考えた事を備忘録として残す。


・そもそもstudy の意味

 勉強をする、と言う意味。もしくは、研究をする、習得するために覚える、など。

つまり、I can study English.

は、「わたしは英語を勉強する、という行為ができる」となる。

逆に、もし、I can't study English.と書かれれば、それは「私は英語を勉強すると言うことができない」であるため、宗教上の理由がある、とか、「敵国の言葉を学習するなんて、わたしにはできない。」とか、「教科担の顔見るだけで気分が悪くなってしまうので、『学校では』英語を勉強することができない」とか、いろんな事を勘繰らないといけなくなる。


・can't study wellならOK?

 私がまとめようと思った最大の理由はこれ。

「首尾よく(上手に)英語の学習ができない」

だからOKな気がするが、もっと具体的に「単語が覚えられない」「文法の理解ができない」と言わないと、

「勉強法が間違ってることに気づいている」

と述べているに過ぎないため、得意・不得意に言及できていない(のではないか)。

「英語できない」

を英語にできないもどかしさがある。


・「できる」とは

 ここでの「できる」は、have a competency in と置き換えるのが妥当だと思った。英語のcanは、どちらかというと have an ability toっぽい気がする。この違いを分かっていれば、間違いを理解することができる気がする。


・結局…?

 I'm (not) good at /bad at...

を使うのが無難だと思うし、より適切だと思う。こういう小さい(けど大事な、中高生がよく間違える)ミスの一覧とかあったらほしい。

2022年10月30日日曜日

be動詞と一般動詞を一緒に使わせないために

 中学校3年になっても、

I am go to Tokyo.(誤)

とかやっちゃう生徒の多いこと。

まずは1年の時からしっかり訓練が必要ですが、進行形の後にまた再発することもあり、厄介です。

結局は、その都度教えていかないといけない。


そこで今回は、簡単な導入と訓練の方法について、備忘録をつけます。


1.日本語を通して

まずは以下の二つのグループの違いに着目させます。

Aグループ

私はケンタだ。

猫は可愛い。

鳥の羽は、繊細で美しい。


Bグループ

私は勉強する。

猫は早く走る。

鳥は羽を使って空を飛ぶ。


どんどん次のような例を出して、それぞれどちらのグループに入るかかんがえる。

・蛇は細長い

・ありは虫を運ぶ


生徒の気づきとしては、

「ですます調にすると、Aはです、Bはます。」

「蛇=細長い、という特徴か、あり→運ぶ、という動作か。」

「be動詞か一般動詞」

など挙がるが、文法用語は極力使わせず、それぞれの役割(特徴)に注目させ、「主語=補語」、「主語+動詞(+目的語)」であることに気づかせる。

この後、例文を生徒に作らせて、どんどんグループ分けをさせていく。(ペアやグループでも可)


2. 英語で

3語程度の英文で練習。

I am Ken.

I eat apples.など

ここで、英語には2種類、

「主語+be動詞」か、「主語+動詞」

が存在し、その2つしか存在しないことを伝える。そして、その二つを混合して使うことはできないこともつたえる。なぜなら、日本語で確認した通り、それぞれ役割が違うからである。



3. 進行形

進行形では、be動詞と一般動詞が混在するように見えるため、生徒が不思議に思う。

が、ing形はもはや動詞ではなく、形容詞的な役割であることを確認する。「〜している【状態】」と、訳すときに【状態】をつければ、日本語のですます調で「です」になるので、便利。

それ以前に、動詞には「現在形」と「過去形」の二つしかない。ingや過去分詞は動詞ではない、と伝えておくのも必要。


4. 何度もやる

持ち上がり学年ではない場合や、持ち上がりであっても忘れている生徒は多い。

英作文やテストでの誤答を受けて、必要な時にまたAグループBグループの区別を練習させる。このときは、例文に

「健太はいま走っている」

「指が骨折している」

「健太は指を骨折した」

「健太は英語をよく知っている」

などを混ぜ、【状態】なのか【動作】なのかどうかを判別させる。


5.終わりに

【状態】、【動作】と聞くと、状態動詞と動作動詞の区別が思い浮かぶが、ネイティブの広島人なら、広島弁を用いて解決できる。広島弁は天才なので、東京弁なんかでは「〜している」としか表現しないものを、

「〜しよる」(動作動詞にのみ適用可能)

「〜しとる」(動作、状態どちらにも適用可能だが、【状態】の意が強くなる。)

の二つで使い分ける。

例)

・あいつは本を読みよる。(目の前で本を読んでいる様がありありと伝わる)

・あいつは本を読んどる。(読書中、という状態。動作主が見えてなくてもいい。)


もっとわかりやすく意味の違いが現れるのは、

・寒くなりよる(だんだん寒くなってきている。)

・寒くなっとる(完了形。もう寒い。)

・死による(死にそうになっている)

・死んどる(死んでいる)

詳しくは、こちらの記事を参照。

広島弁の「~しよる」と英語の"~ing"の類似から文法の授業を考える


と、言ったところで、最後脱線しましたが、以上私的備忘録です。

2022年10月29日土曜日

中学生 仮定法 よくある間違い

 仮定法過去の分かりにくいところは、

現在のことを表現するのに過去形を使う

という点。しかも、何でもかんでも動作を過去形にすれば良いわけではない。たとえば、こんな間違いがよくある。

※ If I went to America, I ate Pizza.

これは、中学校で習う文法に絞るなら、次のような可能性がある。

・If I go to America, I will eat Pizza.

もしアメリカに行くなら、ピザ食べたい。

(将来のことなので、行くかどうかはわからない)

・If I could go to America, I would eat Pizza.

もしアメリカに行くことができたなら、私はピザを食べるだろうな。

(なんらかの理由で、アメリカに行くことができない。だから、ピザを食べるつもりは、今はない。)

・If I would go to America, I would eat Pizza.

アメリカに行く気が私にもしあれば、ピザを食べるだろうな。

(アメリカに行く気が(意志・予定が)ない。だから、ピザを食べるつもりは今はない。)

・If I could go to America, I could eat Pizza.

もしアメリカに行くことができたなら、私はピザを食べることができるのに。

(アメリカに行けないから、食べることはできない。食べたい気持ちはあるかも。)

・If I would go to America, I could eat Pizza.

アメリカに行くつもりがあれば、ピザを食べることができるのに。

(行くつもりがないので、食べられない。食べたいけど。)

これに、If I were able to(実行できたら) や、If I were goin to(予定があれば)などのパターンを加えると、もっと増える。

結局何が言いたいかが分からないと、そして、その表現したいことがどの文法、どの単語で表現できるかを知らないと、「とりあえず過去形にする」やつが続出してしまう。


本記事では、どういう時に過去形、would、couldを使うのかをざっくり説明する。

①過去形を使う場合

 If I went to America, ...が間違いで、 If I knew America, ...は正しい。仮定法では、動作動詞はそのまま過去形にして使ってはいけない。状態動詞ならOK。とかいう危なげな見分け方もできるが、もう一つ簡単な見分け方としては、現在形の否定文を作って意味を確認する方法がある。

I don't go to America. 私は普段アメリカに行かない。→If I went to America, ...もし私が普段(日常的に)アメリカに行くなら。

I can't go to America.わたしは、(なんらかの理由で)アメリカに行けない。→If I could go to America,(もしアメリカに行けたら)

I don't know America.アメリカを知らない。→If I knew America(アメリカを知っていたら、)


②wouldを使うかcouldを使うか

 wouldは、「〜するつもりがある」「〜だろう」

 couldは、「〜することができる」「〜する可能性がある」

で使い分ける。


以上のことがざっくりと理解できていれば、「仮定法だから単純に過去形を使えばいい。」が、間違っていることに気づくことができるだろう。

2022年9月16日金曜日

There is my 〜 はOK?ダメ?

 There is の後には、新情報がくる

というふうに教わります。しかし、実際はmyやtheが来ても、「意味は変わるけど」OKらしいです。


今回は特に、There is my…がどのような意味になるのか、について簡単にまとめます。

1.そもそもThere is …の意味は?

 何かを見つけたときや、その物体に気づいてほしいときに、「…があるよ」という時に使うらしい。つまり、「木に鳥が止まってるよ」とか、「道端に犬が歩いているよ」みたいな感覚です。

2.There is my …とすると・・・?

 There is my book on the table.

 机の上に私の本があるじゃないか。

 There is (Here is) your pen in my bag.

  (ごめんごめん)君のペン、僕のカバンの中にあったわ.


3.つまり?

 ある物体の存在を聞き手に気づいてほしいとき、There is …を使うっぽいですね。ということは、やっぱりその物体の存在という情報は、聞き手にとって新しいものでなければなりません。

 したがって、

「君の本って、どこにあるの?」

「机の上にあるよ」

というやりとりは、

Where is your book?

My book (It) is on the desk.

となる方が自然。なぜなら、My bookについては、聞き手も話し手も同じものをイメージしている(旧情報である)し、聞き手はon the deskという情報を知りたいから。

しかし、

「あれ、机の上に君の本があるよ。」

Oh, there is your book on the desk.

は使えそうです。なぜなら、まさかこんなところに自分の本があるなんて聞き手も思ってなかったことで、your bookという情報が価値をもつから。

4.細かい話

 このThere is には、なんか良くワカンナイ議論がなされています。それは、

There is …という、「…がある」という言い回しなのか、それとも、A book is there.の倒置(語順の入れ替え)なのか

という議論です。ネットをソースにして探してみましたが、私には結論を見つけることができず、結局頓挫しました。よって、駄文に蛇足として、私の個人の見解(こう理解しておくと私の頭が平和になるもの)を書きます。


There is a …新情報が後にくる場合は、そういう構文。単純に、…があるよ、という意味。

There is my…旧情報でも後ろに来ている場合は、倒置。したがって、「そこに!そこにあったのか!…は。」くらいの意味。


6.終わりに

結局のところよくわからないのですが、どっちでもいいのかな?

とりあえず、単純に「〜がある」と述べたいときは、there is a ...を使う方が無難だし、myを後ろに置かない、としておいた方が安全そう。

2022年9月6日火曜日

仮定法過去をどう説明するか。 I were ってなに?

  備忘録的に残します。また、ラテン語とか all greek to meなので、スーパーにわか知識で書いてあるところがあります。


1.そもそもなんで現在のことを表すのに過去形なの?

 これについて、少し日本語を参考にしてみます。

・昨日は金曜日だった。

 過去のはなしをしていますね。「〜だった」は、過去を表す事ができます。

・(そういえば)明日は金曜日だった。

 いわゆる、未来を話す時にも「〜だった」を使いますね。

・今日が金曜日だったらな。

 今のことについて話をしています。これも「〜だった」です。


①昨日は金曜日だった。

②明日は金曜日だった。

③今日が金曜日だったらな。(例えば、今は月曜)

①は、「金曜日」が、昨日という、現在から【時間的に】離れたところにあることを表し、

②は、「明日が金曜」である事実が、現在から【意識の上で】遠くにある(忘れていた)ということを表し、

③は、月曜である現実が、「金曜日」と【事実的に】離れていることを表す。


つまり、ざっくりいうと、

日本語においては、なんらかの形で現在(現実)と距離があることについて、「だった」を使うことができる

と言えるのだ。…としておきます。(実際はもっと複雑で、筆者は完全に理解しておりません。)

英語でも似たような事が起こるのだ、と考えると、理解しやすい気がします。


2. was vs were

 I wish I were a bird.

かつてCMで女の子が叫んでたやつ。I wasじゃないのか、とか、If I was ...じゃダメなのか、など、いろいろあるので一旦整理します。

【私が知っている事】

・I wasでも良い。

・I wereでも良い。

【私が知らない事】(今回は無視する事)

・If it were not for や、Were it not for、were to、Were I youなどの、構文(成句表現?)や倒置表現においてもwasとwereを入れ替えてもいいのかどうか。


ということで、wasでもwereでもどっちでも良いのですが、大体生徒が聞いてくるのは「なぜwereを使うのか」です。


3. wereをつかう理由は?

いろいろな説明の仕方があります。有名なのは、

・wasではなくwereを使う事で、事実と違うことをわかりやすくするため。

 これは間違いとはいえませんが、勘違いを起こすこともある表現です。

・現在、過去、過去分詞、のような感じで、仮定法に使う形があった。それは、waereという形であ(aeは、発音記号で見るような繋がった形)であったが、wereと似てるからもうwereで良いじゃん、みたいな感じで、今に至る。

確かに、仮定法(ラテン語では接続法?)ということを表すために、were(waere)を使うのですが、

「本来はyou とか複数形につかうwereをIに使うことで…」

と説明してしまうと嘘になる。本来も何も、元々Iに使うためのwaereだったのだから。


4.おわりに

今回は、アスペクトとかテンスとか、なんか難しそうな言葉は使いませんでした。また、筆者の知識と理解の不足から、必要以上に砕けた表現でお茶を濁している部分もあるため、言語学的に正確な説明にはなっていない部分が多いと思いますので、もしご一読いただけるなら、この点に十分に留意していただければと思います。

2022年9月5日月曜日

do my homework にmyっているの?

  結論としてはいらない。


なお、以下の記事は個人的なメモとして残す程度のものであり、真偽の裏どりはそんなにやってないので、そんなもんだと思って下さい。


1. そもそもhomeworkとmy homeworkの違い

 "homework"は、概念としてのいわゆる「宿題」。

Almost all students in Japan will be assigned homework.

日本の学生は、ほぼ100%宿題を出される。

 

"my homework"は、「私に割り当てられた(出された)宿題」

I know that I have to do my homework, but I don't want to.

宿題をやんなきゃいけないのは分かってるけど、やりたくねーなー。


2. I did homework.は正しい?

私は「宿題」と言うものをやった。という感じの意味になる(と思う)のでOK。

男もすなる日記というものを、女の私もやってみた。

という感じで、「巷で宿題と呼ばれているあれ。ワークとかプリントとかに取り組むアレ。自由研究みたいなアレ。アレをやったよ。」

という意味あいになりそう。


3.なぜmy homeworkと言わないといけない、という風潮があるの?

 ふつう、「宿題やった」というときは、学校で与えられたからやった、という状況が多い。ならば、「自分に出された、自分がやらなきゃいけない宿題」という文脈が多いので、"普通"はmyをつけるよね、と言われるのでは?

まぁ、もし仮になくても、

I did homework.と言った時に、「他人のをやったな!」なんて思う人はいないでしょう。特殊な文脈に無い限り、自分のをやったのだと解釈するのが適当ではないかと、私個人的には思います。

4.厳密に使い分けないといけない場面

 I haven't done homework.

と言った時、「こいつはこれまでに宿題を出されたことがないから、宿題というものをやったことが無い」と読み取れます(多分)。

もしここで、

I haven't done my homework.

と言ったなら、「こいつは夏休みの(いついつまでにやれと言われている)宿題をまだやってねーのか。」となります。

I don't like homework.

I don't like my homework.

上は、「宿題嫌い。」今回は、こっちの方が自然な表現な気がします。

下は、「今回私がやらなきゃいけない、なんなら私にしか割り当てられていない宿題がめんどくさい。」という意味になりそうです(多分)。


5.まとめ

 今回は、ネット記事(ネイティブが質問に答えるやつ)を参考に自分の意見を混ぜて書きました。

知恵袋的なところでは、「どっちでもいい」とか、「今は同じ」とか、無責任なことが書いてありました。しかし、表現が違えば厳密には意味も異なります(、というか、異なることの方が多いです)。

昔から良く言われる、

「誰の宿題かわかんないでしょ」

の説明は、個人的に納得出来ませんでした。例文を参考にしたり、ネイティブの感覚を頼りにしたりして、自分の考えを深めるって多分大事です。

2014年5月25日日曜日

広島弁の「~しよる」と英語の"~ing"の類似から文法の授業を考える

英語の文法で理解しづらいものの特徴として、 「日本語ではそう言わない」 というのがあげられると思います。つまり、 「日本語(君たちが使っている言語)でもそうでしょ?」 という説明が、文法を理解する上で大切であるということです。ならば、 「広島弁(君たちが使っている言語)でもそうじゃろ?」 と説明できれば生徒は理解してくれるのではないでしょうか。
そこで今回は、生徒が理解に苦しむ(と私が思っている)文法項目である 「進行形」 に関して、広島弁を通した教授法があるのではないかと思って、備忘録としてこの記事を書きます。

今回注目したいのは、英語の進行形です。 生徒が理解に苦しむ点として、「知っている」 や 「あいしている」 という表現が進行形にならないことが挙げられます。しかも、 「状態動詞は進行形をとらない」 というような説明で生徒を追い打ちしていきます。

このややこしい「状態動詞」と「動作動詞」への対抗策として今回用いるのが、広島弁の進行形の表現である 「~しよる」 です。
東京の方言では、状態動詞にも動作動詞にも 「~している」 を用います。例えば 「知っている」や 「あいしている」 などです。 しかし大変興味深いことに、広島弁では状態動詞にたいして 「~しよる」 を使わず、代わりに 「~しとる」 を用います。それぞれの例をいくつか以下に提示します。

●動作動詞
読みよる 食べよる 勉強しよる テニスしよる 飲みよる 文字を打ちよる 

●状態動詞
知っとる 愛しとる 生きとる 死んどる 所属しとる

2つ目の 「~しとる」 で挙げたものは全て、英語では基本的に ing の形をとらないものです。さらに興味深いことに、 「状態動詞」 を 「~しよる」 で表すと、

知りよる(今まさに知っている途中である)
愛しよる(今まさに 「愛」 という行為を実行中である/「愛」 という状態に近づきつつある)
生きよる(今まさに 「生きる」 という行為を実行中である)←哲学的
死による(今まさに 「死」 という状態に近づきつつある)
所属しよる(今まさにエントリーシートに記載中である)

という意味になります。これらは全て、英語の "I'm knowing / I'm loving / .... I'm belonging" 
の意味に近いのではないでしょうか。(とは言われても、ネイティブヒロシマンでなければこのニュアンスを捉えることは難しいかもしれませんが。)

このことから、

「広島弁で ~しよる という表現なら英語では -ing を使い、 ~しとる という表現なら、英語では 現在形 を使う」

という結論が導き出せます。たとえば、

I was reading a book when you called me.
I knew it when you called me.

にはそれぞれ、

電話して来た時は本を読みよった。
(電話して来た時ぁ本を読みょーた)

電話して来た時には(はぁ)知っとった。 ※はぁ…もう・すでに
(電話して来た時にやー(はー)知っちょった。)

という訳を当てることが出来ます。またさらに、

I had ( already ) read the book when you called me.

に対して、

電話して来た時にゃー(はー)その本は読んぢょった。

という訳を当てることも出来ます。東京の方言では、 「読み終えていた」 というふうに、 「終える」 という表現を追加しなくてはなりません。つまり広島弁は 「進行形」 だけでなく、 「完了形」 という難敵すらも打ち倒す能力を秘めているのです。

これらのことを総合して私は、広島弁を用いた授業の可能性を感じました。また、これを別の方言にまで拡大していくこともできるのではないかと考えています。

ところで、今回このことを思いついたのはある鹿児島の友人との会話がきっかけでした。その友人がある時、 「~を知りよる」 という表現を使ったのです。よく話を聞けば、動詞に 「~しよる」 とつけるのが広島弁だという over - generalization による間違いであったことが判明したのですが、そこから 「~しとる」 と 「~しよる」 の違いについて考えさせられました(もちろん私一人のちっぽけな頭で思いついたことではありません。その場に居合わせた別の友人の助けがとても大きいものでした)。 私は改めて 「身近なところに思いがけない教材が転がっている」 ということを実感しました。

英語も日本語の方言も同じ 「言語」 であるからには何らかの共通性があってもおかしいことではありません。広島弁以外にも使える方言があるはずです。他にも英語と共通点がある方言をご存知の方は、ぜひそれを共有していただきたいと考えています。