RIP SLYME ヒッチハイクガール(アルバム『JOURNEY』(2009)より) UNDER THE SKIN(アルバム『STAR』(2011)より)
今回紹介するのは、SU作曲の「ヒッチハイクガール」という曲と、FUMIYA作曲の「UNDER THE SKIN」という曲です。
1. ヒッチハイクガール
1.1. 秋
「秋の空」と言えば移り変わりが激しいもののたとえで、よく「女心と秋の空」と言われます。また、「秋風が吹く」と言うふうに、男女の関係に「飽き」が生じてきたことのたとえとしても使われます。このヒッチハイクガールという曲には、この「秋」の素晴らしい使われ方が見られます。
1.2. 歌詞 ~浮気模様の秋の空へ~
「浮気模様の秋の空」と言えば、何も聞かなくても「移り気の激しい人(この場合女性)」ということが分かります。また、「秋の空」になぞらえて、「浮気模様」とは素晴らしい言語感覚。
ちなみに、この部分を歌うSUさんは、「うわきもようのーう あきのそらえーい」と歌います。このことで、「浮気模様の 浮気の空へ」と聞こえます。
2. UNDER THE SKIN
2.1. 英語と日本語
RIPの日英語の使い方は素晴らしすぎます。前掲の「雑念エンターテインメント」の例もありますが、この曲でもそれを見て取ることができます。
2.2. 歌詞 ~ありのままを見たいのに~
この曲のサビに、「ありのまま~~」という部分があります。そこをよく聞くと、片や「ありのままを見たいのに」と言い、片や「ありのままHold me tight に」と言っています。大まかにみると、「を」と「Hold」にはほとんど違いが見られません。この二つの違いを聞き分けるには、「見たいのに」と言っているか「みたいとに」と言っているかの部分に集約されると言っても過言ではありません。
3. RIPの曲と歌詞 ~最初は歌詞を見るな~
RIPの歌は、初めは何て言っているか分かりません。実際、何度聞いても分からず、カラオケなんかで初めて歌詞が分かる何てこともあります。しかし、「1」や「2」であげたような発見は、歌詞を見ていてはなかなか分かりません。まず聞いて、そのよさを知って、それで初めて歌詞を見る。そしたらそこにまた新しい発見がある。この、歌詞が溶け込んでいるようなところがRIPのスバらしい所だと思います。「この詩にたましいとかしとかし(魂と歌詞溶かし)」という歌詞がMasterpiece という曲にありますが、こうした溶け込んだ歌詞・細かい点に配慮した歌詞には「奥深さ」が隠れているように思います。
歌詞を見るなと言いつつ歌詞を見せる矛盾を見せたところで、あとは曲を紹介して終わります。
ヒッチハイクガール
UNDER THE SKIN
ついでにMasterpiece
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