仮定法過去の分かりにくいところは、
現在のことを表現するのに過去形を使う
という点。しかも、何でもかんでも動作を過去形にすれば良いわけではない。たとえば、こんな間違いがよくある。
※ If I went to America, I ate Pizza.
これは、中学校で習う文法に絞るなら、次のような可能性がある。
・If I go to America, I will eat Pizza.
もしアメリカに行くなら、ピザ食べたい。
(将来のことなので、行くかどうかはわからない)
・If I could go to America, I would eat Pizza.
もしアメリカに行くことができたなら、私はピザを食べるだろうな。
(なんらかの理由で、アメリカに行くことができない。だから、ピザを食べるつもりは、今はない。)
・If I would go to America, I would eat Pizza.
アメリカに行く気が私にもしあれば、ピザを食べるだろうな。
(アメリカに行く気が(意志・予定が)ない。だから、ピザを食べるつもりは今はない。)
・If I could go to America, I could eat Pizza.
もしアメリカに行くことができたなら、私はピザを食べることができるのに。
(アメリカに行けないから、食べることはできない。食べたい気持ちはあるかも。)
・If I would go to America, I could eat Pizza.
アメリカに行くつもりがあれば、ピザを食べることができるのに。
(行くつもりがないので、食べられない。食べたいけど。)
これに、If I were able to(実行できたら) や、If I were goin to(予定があれば)などのパターンを加えると、もっと増える。
結局何が言いたいかが分からないと、そして、その表現したいことがどの文法、どの単語で表現できるかを知らないと、「とりあえず過去形にする」やつが続出してしまう。
本記事では、どういう時に過去形、would、couldを使うのかをざっくり説明する。
①過去形を使う場合
If I went to America, ...が間違いで、 If I knew America, ...は正しい。仮定法では、動作動詞はそのまま過去形にして使ってはいけない。状態動詞ならOK。とかいう危なげな見分け方もできるが、もう一つ簡単な見分け方としては、現在形の否定文を作って意味を確認する方法がある。
I don't go to America. 私は普段アメリカに行かない。→If I went to America, ...もし私が普段(日常的に)アメリカに行くなら。
I can't go to America.わたしは、(なんらかの理由で)アメリカに行けない。→If I could go to America,(もしアメリカに行けたら)
I don't know America.アメリカを知らない。→If I knew America(アメリカを知っていたら、)
②wouldを使うかcouldを使うか
wouldは、「〜するつもりがある」「〜だろう」
couldは、「〜することができる」「〜する可能性がある」
で使い分ける。
以上のことがざっくりと理解できていれば、「仮定法だから単純に過去形を使えばいい。」が、間違っていることに気づくことができるだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿